つれづれなる備忘録

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Texによる数式表現5~複数行の数式

1. 複数行の数式

今回は数式が複数行にまたがる場合の表記法について紹介する。連立方程式や中間の計算結果を示す場合に数式を複数行で記述していく必要がある。

2. 連立方程式

まず連立方程式の場合は

<div>[tex:\begin{eqnarray} x+y&=&4 \\ x+2y&=&10 \end{eqnarray}]</div>

\begin{eqnarray} x+y&=&4 \\ x+2y &=&10 \end{eqnarray}


ポイントとしては前回の行列と同様に<div>~</div>で囲う。複数行の数式を扱うためには/begin{eqnarray}~\end{eqnarray}として、改行するときに//を入れ 行間の位置合わせに用いる文字を&で挟む。(この場合は&=&) 3行以上にする場合は、1行目のコードと同様に//と&で挟むことを繰り返す。 通常のTexでeqnarrayを使うと1行ごとに数式番号(1),(2),…が入るが、はてなでは番号が入らないようだ。

3. 式の展開

複数行にまたがって式を展開する場合は

<div>[tex:\begin{eqnarray} &&(3x^ 2-4)-(-x^ 2+5x-1) \\ &=&3x^ 2-4+x^ 2-5x+1 \\ &=&4x^ 2-5x -3 \end{eqnarray}]</div>

\begin{eqnarray} &&(3x^ 2-4)-(-x^ 2+5x-1) \\ &=&3x^ 2-4+x^ 2-5x+1 \\ &=&4x^ 2-5x -3 \end{eqnarray}


最初の一行目は、先頭で合わせるために便宜的に&&として2行目以後は&=&とすると綺麗にできる。1行目他の位置だと、不自然なスペースができてしまう。

4. 式の分岐

xの値によって関数の形が分岐する場合は、

<div>[tex: |x|= \begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{1} \ \ \ x \qquad (x \geq 0) \\ -x \qquad (x<0) \end{array}\right. \end{eqnarray}] </div>

 |x|= \begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{1}   x& & \qquad (x \geq 0) \\ -x& & \qquad (x<0) \end{array}\right. \end{eqnarray}


eqnarrayを使うが、分岐の部分は片方だけ括弧を表示するために\left{ ~ \right.とする。\rightとするとエラーになるので注意。上下の位置合わせはxの直後に& &を挿入、条件とのスペースは2文字分の空白を作る\qquadを使用した。空白の調整は他に\quad1文字分 \,,\:,\;スペース微調整(順にスペースが少しづつ広くなる), \!スペースを詰める。

なお不等号は[tex:\geq, \geqq, \leq,\leqq,\gg, \ll]

\geq, \geqq, \leq,\leqq,\gg, \ll