つれづれなる備忘録

日々の発見をあるがままに綴る

geogebraによる幾何学~平行線の定理

今回は以前紹介したGeoGebraを使って平行線の幾何学の定理について確認をしてみた。

atatat.hatenablog.com

1. 平行線と直線の作図

GeoGebraは基本的には教育用で幾何学や基本的な関数のグラフ作成に有用なツール。

今回は2本の平行線を作図し、さらに2本の平行線に交わり、1つの交点を有するように適当に2本の線を引いた。このときに同位角、錯角が等しいこと、さらに平行線と適当な2本の線で作られる2つ三角形が相似の関係にあることをGeogebraを用いて確認する。

"平行線と三角形"
平行線と三角形

まず点A,Bを適当に定義して、A,Bを通る直線ABを描画し、直線ABと平行な直線CDを描画する。ここで点E,F(青線)を適当に定義して、2点を結ぶ直線EFをhとして直線hと2本の平行線が交わる点N,Mとする。 同様に点G,H(赤線)を適当に定義して、2点を結ぶ直線GHをiとして直線hと2本の平行線が交わる点J,O、iとの交点をLとする。

2. 同位角、錯角

同位角は等しいことは∠LOMの角度a1 (=Angle(f,i))と∠HJD (=Angle(g,i))がそれぞれ等しいことで確認できる。関数Angle()はgeogebra上の角度を測定する関数で、2直線または3点の角度を返す。 点Fや点Gを適当に動かしても∠LOMの角度a1の数値自体は変動するがa1=a2の関係は変わらない。錯角に関しては∠LOMの角度a1 と∠NJLの角度a3 (=Angle(N,J,L))が等しいことで確認できる。対頂角は等しいという関係を利用すればa2=a3となり、同位角が等しいことからa1=a2なので両者合わせればa1=a3で錯角は等しくなる。

3. 三角形の相似

次に2本の平行線と直線h,iで作られる三角形△LMOと△LNJが相似になっていることを示す。相似条件はいくつかあるが、今回は三角形のすべての辺の比が一定であることを用いる。(すでに錯角が等しいことと対頂角が等しいので、2つの角が等しいという相似条件は満たしている)

それぞれの線の長さを取得するには、GeoGebraのdistance()関数を使用し、例えば直線OMの長さはdistance(O,M)で取得し、定数名を適当にdistanceOMとして割り当てておく。これを△LMOであれば残りの直線LM、直線OLの長さを取得する。同様に∠HJD では直線NL,LJ,NJの長さを取得する。三角形の辺の比はdistanceNL/distanceLM, distanceLJ/distanceOL, distanceNJ/distanceOMとして計算し、結果を赤字で表示した。

点Fや点Gを適当に動かすと比の数値自体は変動するが、3つの辺の比が等しい関係は変わらない。

以上上記の操作を行ったGeogebraの共有リンク

www.geogebra.org