GeoGebra
前回canvasによる曲線描画の記事内で、円弧やペジエ曲線の座標を示すためにGeoGebraを使用して以下のような作図を行った。
GeoGebraとは主に高校レベルぐらいまでの関数グラフ、幾何、統計などをインタラクティブに表示する教育用に開発されたツールで、インストールのほかWeb上でも使用することができる。
GeoGebra |無料で使える数学アプリ - 全世界で一億人以上の学生・教師が利用
主な機能としては、基本的な関数のグラフ、作図、交点や接線、面積の表示、統計グラフの作成がある。関数はパラメータを使用することができ、スライダなどでパラメータの数値を動かしていくと描画された関数もパラメータに応じて変化する。以下は関数(直線、放物線、cos関数)、円の作図、放物線の接線、勾配、面積表示を行った。
パネルなどから機能を選択して、グラフ上をクリックすると描画されると同時に左のコマンド枠にコマンドが自動入力される。逆に適切なコマンドを入力してグラフ上に描画することもできる。
2次元が中心だが3次元の関数、作図も表示できる。以下は作図により角錐を描画し、さらに関数としてx2+y2と入力して3次元の放物面を3次元空間に描画した例になる。
以上がGeoGebraの描画機能の概要だが、単に描画だけでなく他のユーザが作成したグラフや教材を閲覧・操作することができる。
GeoGebraのメリット:
関数グラフ、作図、接線など一つのグラフ上に簡単に綺麗に描画できる。
パラメータや軌跡の機能によりパラメータに対してグラフ・交点などどのように移動するか容易に捉えられる
他のユーザの作成例を閲覧・操作することができる
Web上で操作することもできインストールがいらず、さらにマルチプラットフォーム対応
GeoGebraのデメリット:
簡易的な関数プロットや作図のため、プロットだとgnuplotなどの専用ツール、また作図ではCADソフトの描画機能に及ばない。高校ぐらいまでの教育目的にはよいが、業務や研究目的には適さない。
強いて言えば、放物線の作図など若干わかりにくい操作がある。
データファイルからの読み込み・表示ができない。
いずれにせよ説明や補助的に挿入する図などの簡単なものであれば十分に使えるレベルと思う。