つれづれなる備忘録

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Texによる文書作成35 ~電気回路の作図5

今回はTeXを用いた電気回路図の作成のうちダイオードについて紹介したい。

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1. ダイオード

ダイオードDとすることで表示させることができる。ダイオードの表記は3種類あり、DまたはDoはEmpty, D*はFull, D-はStrokeというタイプになる。 Emptyはダイオードの中身が無色、Fullは黒、Strokeは無色で線が上書きされている。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw(0,0) to[D, l=Empty] (2,0); 
\draw(3,0) to[D*,l=Full] (5,0);
\draw(6,0) to[D-,l=Stroke] (8,0);
\end{circuitikz}
\caption{ダイオード}
\end{center}
\end{figure}

"ダイオード"
ダイオード

EmptyおよびStrokeはfillオプションで指定の色で着色させることができる。Fullに関してはfillオプションに関わらず黒になる。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw(0,0) to[Do,l=Empty,fill=cyan] (2,0); 
\draw(3,0) to[D*,l=Full,fill=cyan] (5,0);
\draw(6,0) to[D-,l=Stroke,fill=cyan] (8,0);
\end{circuitikz}
\caption{ダイオード(fill)}
\end{center}
\end{figure}

"ダイオード(着色)"
ダイオード(着色)

2. 各種ダイオード

 デフォルト以外のダイオードは、ショットキーダイオードはsを追加してsD, ツェナーダイオードはzまたはzzを追加してzzD,トンネルダイオードはtを追加してtDとする。なお以下はFullで表示するため、sD*,zD*,zzD*,tD*とした。Strokeの場合はsD-などとする。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw(0,0) to[sD*,l=Schotkky] (2,0); 
\draw(3,0) to[zD*,l=Zener] (5,0);
\draw(6,0) to[zzD*, l=ZZener] (8,0);
\draw(9,0) to[tD*,l=Tunnel] (10,0);
\end{circuitikz}
\caption{各種ダイオード}
\end{center}
\end{figure}

"各種ダイオード"
各種ダイオード

LEDなどの光ダイオードは、pDが光ダイオードleDはLED、lasDはレーザダイオードを表示する。上と同様にFullで表示するためpD*,leD*,lasD*とした。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw(0,0) to[pD*,l=Photo diode] (2,0); 
\draw(3,0) to[leD*,l=LED] (5,0);
\draw(6,0) to[lasD*,l=Laser diode] (8,0);
\end{circuitikz}
\caption{光ダイオード}
\end{center}
\end{figure}

"光ダイオード"
ダイオード

3. ダイオード回路

 最後にダイオード回路として全波整流に使用されるブリッジダイオードの回路図を以下に示す。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw(-1.5,0) to ++(1.5,0) to[D*] (1.5,-1.5); 
\draw(0,0) to[D*] (1.5,1.5);
\draw(1.5,-1.5) to[D*] (3,0); 
\draw(1.5,1.5) to[D*] (3,0) to ++(1.5,0);

\draw(-1.5,-1.7) to (1.5,-1.7);
\draw(1.5,-1.7) to ++(0,0.2);
\draw(-1.5,1.7) to (1.5,1.7); 
\draw(1.5,1.7) to ++(0,-0.2);
\end{circuitikz}
\caption{全波整流ダイオード}
\end{center}
\end{figure}

"ブリッジダイオード"
ブリッジダイオード

4. まとめ

 今回はダイオードショットキー、ツェナーダイオード、光ダイオードの表示について紹介した。