つれづれなる備忘録

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Texによる文書作成42 ~電気回路の作図12

前回に続きはTeXを用いた電気回路図の作成のうち、RFコンポーネントの表示について紹介したい。

atatat.hatenablog.com

1. アンテナ

 アンテナを表示するにはnode[bareantenna]とする。bareantennaはポートが4つあり中心、右、左、上に接続することができる。 単にnode[antenna]とすると自立したアンテナを表示することができる。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw (0,0) node[bareantenna] (a) {}
(a.center) node[below] {\texttt{center}}
(a.right) node[right] {\texttt{right}}
(a.left) node[left] {\texttt{left}}
(a.top) node[above] {\texttt{top}};
\draw (3,0) node[antenna] (b) {}
(b.center) node[below] {\texttt{center}};
\end{circuitikz}
\caption{RFアンテナ}
\end{center}
\end{figure}

アンテナ"
アンテナ

電波とアンテナを一緒に表示して送受信アンテナをあらわすことができる。送信アンテナはnode[bareTXantenna], 受信アンテナはnode[bareRXantenna]としてっ表示することができる。また自立アンテナで送受信を表す場合は、送信はnode[txantenna],受信はnode[rxantenna]とする。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw (0,0) node[bareTXantenna] {TX};
\draw (4,0) node[bareRXantenna] {RX};
\draw (6,0) node[txantenna] {TX};
\draw (9,0) node[rxantenna] {RX};
\end{circuitikz}
\caption{送受信RFアンテナ}
\end{center}
\end{figure}

"送受信アンテナ"
送受信アンテナ

2. マイクロストリップ線路

マイクロストリップ線路の伝送線は[mstline]、スタブはnode[mslstub]、ファンスタブはnode[msrstub]、ポートはnode[msport]として表示する。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw (0,0) to [mstline] ++(2,0);
\draw (4,0) node[mslstub,rotate=-90] {stub};
\draw (6,0) node[msport] {port};
\draw (8,0) node[msrstub] {fan stub};
\end{circuitikz}
\caption{マイクロストリップライン}
\end{center}
\end{figure}

"マイクロストリップライン"
マイクロストリップライン

伝送線とスタブに関しては[tline],node[tlinestub]とすると立体的な表示のものにすることができる。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw (0,0) to [tline] ++(2,0);
\draw (4,0) node[tlinestub] {stub};
\end{circuitikz}
\caption{マイクロストリップライン2}
\end{center}
\end{figure}

"マイクロストリップライン2"
マイクロストリップライン2

3. マイクロストリップ回路

 マイクロストリップ線路を組み合わせて回路にするには、スタブなどのコンポーネントをカスタマイズする必要がある。 スタブを回転するにはrotate=90, 長さを調整するにはmstlinelen=0.5、ポートは形状を左右反転させるためにはxscale=-1、接続を左側にするためにはleftとする。ファンスタブは180度回転させるにはyscale=-1またはrotate=180とする。

\begin{figure}
\begin{center}
\begin{circuitikz}
\draw (0,0) node[bareRXantenna] {RX}
to[mstline, -o] ++(4,0) coordinate(there)
-- ++(1, 0) node[msport, left, xscale=-1]{}
(there) -- ++(0,0.5) node[mslstub, rotate=90, mstlinelen=0.5]{short};
\draw (there) -- ++(0, -0.5) node[msrstub, yscale=-1]{};
\end{circuitikz}
\caption{マイクロストリップライン接続}
\end{center}
\end{figure}

"マイクロストリップライン回路"
マイクロストリップライン回路

3. まとめ

 今回はRFコンポーネントの表示について紹介した。