つれづれなる備忘録

日々の発見をあるがままに綴る

Texによる数式表現1~集合と要素

1. TeXによる数式

 以前はてなブログ中の数式の表示方法としてTeXコードを埋め込む方法を紹介したが、 atatat.hatenablog.com

 今回からTeXコードを用いてはてなブログ内で表現できる数式とそのTeXコードを示していきたい。本ブログはMarkdownモードで編集しているため、Markdownモードでの動作を前提としている。数式としては、あまり複雑なものをブログに載せる機会はほとんどないと思うので、例えば高校から大学初等の数学、物理あたりの数式の表記について記そうと思う。TeX自体は論文などの特定のレイアウトに従って、図、表、数式、文章などを配置する組版のためのソフトウェアで、普通に利用するためには、TeX本体のインストールのほか、閲覧ソフト(dviout)、スクリプト(Ghost Scriptなど)などインストールして、それらを関連付ける作業が必要になる。手順自体は整理されているが、慣れていないとかなり複雑である。TeX本体の機能のうち数式表示の部分だけをはてなブログ中のTeXコード埋め込みという形で実現している。TeXコード埋め込み以外では、デザイン設定のHTMLに記述することでHTML上で数式を表示できるMathjaxを導入する方法がある。(TeX埋め込みで対応していない文字、記号や文中に数式を挿入するなどが可能:はてなブログで数式を書く方法(mathjaxの導入) - shangtian’s blog)

2. TeXおよびLaTexロゴの表示

数式ではないがTeXLaTeXのロゴ文字を出力するコマンドが用意されている。[tex: \TeX , \LaTeX ]

 \TeX , \LaTeX

ちなみにLaTeX 2eのロゴは表示するコマンド\LaTeXe

 \LaTeXe

のように解釈されない。

3. 集合と要素

自然数の集合Nをあらわす:[tex: \mathbb{N}=\\{1,2,3,\cdots \\} ]

 \mathbb{N}=\{1,2,3,\cdots  \}

ブレース{ }については通常のTeXの場合は\{だがはてなブログにおいては\\{のようにダブルエスケープとなる。 \mathbb{}は整数Z、実数R複素数Cなどにも応用できる。 要素については[tex: a \in A, A \ni a ]

 a \in A, A \ni a

要素の否定:[tex: b \notin A]

 b \notin A

部分集合:[tex: B \subset A, A \supset B, B \subseteq A ]

 B \subset A, A \supset B, B \subseteq A

部分集合の否定:[tex: B\nsubseteq A, B\subsetneq A]

 B\nsubseteq A, B\subsetneq A

空集合:[tex:\emptyset ]

\emptyset

集合の上限は[tex: \sup \mathbb{Z} = \infty ]

 \sup \mathbb{Z} = \infty

集合の下限は[tex: \inf \mathbb{R} = - \infty ]

 \inf \mathbb{R} = - \infty

積集合と和集合:[tex: A \cap B, A\cup C ]

 A \cap B, A\cup C

補集合:[tex: \overline{A} ]

 \overline{A}

集合族の積:[tex: \displaystyle \bigcap_{k=1}^{n}{A_k}]

 \displaystyle \bigcap_{k=1}^{n}{A_k}

および和[tex: \displaystyle \bigcup_{k=1}^{n}{A_k}]

 \displaystyle \bigcup_{k=1}^{n}{A_k}

\displaystyleにより大きい演算子(上記の和、積記号やSumなど)をきれいに表示できる。

ド・モルガンの法則は[tex: \overline{A\cup B}=\overline{A}\cap \overline{B} ]

 \overline{A\cup B}=\overline{A}\cap \overline{B}

または[tex: \overline{A\cap B}=\overline{A}\cup \overline{B} ]

 \overline{A\cap B}=\overline{A}\cup \overline{B}