Texによる文書作成33 ~電気回路の作図3
今回はTeXを用いた電気回路図の作成のうちキャパシタについて紹介したい。
1. キャパシタ
通常のキャパシタはC
で表示されるが、cC
とすると一方が曲がったcurved capacitorが表示される。
\begin{figure} \begin{center} \begin{circuitikz} \draw(0,0) to[C] (2,0); \draw(3,0) to[cC] (5,0); \end{circuitikz} \caption{キャパシタ} \end{center} \end{figure}
他にvC
とすると可変キャパシタ、PZ
とするとピエゾ、sC
とするとキャパシタセンサが表示される。
\begin{figure} \begin{center} \begin{circuitikz} \draw(0,0) to[vC] (2,0); \draw(3,0) to[PZ] (5,0); \draw(6,0) to[sC] (8,0); \end{circuitikz} \caption{可変キャパシタ,ピエゾ,キャパシタセンサ} \end{center} \end{figure}
極性キャパシタはeC
とすると表示される。正極を左右反転させる場合は描画方向を反転(ex: (3,0)→(5,0)を(5,0)→(3,0))させた上でmirror
オプションを付ける。
\begin{figure} \begin{center} \begin{circuitikz} \draw(0,0) to[eC] (2,0); \draw(5,0) to[eC,mirror] (3,0); \end{circuitikz} \caption{極性キャパシタ} \end{center} \end{figure}
2. キャパシタのカスタマイズ
キャパシタのカスタマイズとして\ctikzset
を用いてキャパシタ記号の板のギャップはcapacitors/width
, 高さはcapacitors/height
で指定することができる。
なおデフォルトはwidthが0.2, heightは通常のキャパシタで0.6に設定されている。
\begin{figure} \begin{center} \begin{circuitikz} \draw(0,0) to[C] ++ (1,0) to[eC] ++(1,0); \ctikzset{capacitors/width=0.15,capacitors/height=0.5} \draw(0,-1) to[C] ++ (1,0) to[eC] ++(1,0); \end{circuitikz} \caption{キャパシタのカスタマイズ} \end{center} \end{figure}
ピエゾの記号など着色することで見栄えを調整することがある。色を付けるにはfill=色名
で指定する。
\begin{figure} \begin{center} \begin{circuitikz} \draw(0,0) to[PZ] (2,0); \draw(3,0) to[PZ,fill=cyan] (5,0); \end{circuitikz} \caption{カスタマイズ:着色} \end{center} \end{figure}
キャパシタセンサなどは全体のラベル以外に、.label
で認識される位置に補助的なラベルを入れることができる。
例えば、キャパシタセンサにsC1
という名称をつけ、at (sC1.label) {ラベル名}
とすると補助的なラベルを入れることができる。
\begin{figure} \begin{center} \begin{circuitikz} \draw(0,0) to[sC,name=sC1] (2,0); at (sC1.label) {$S_1$}; \end{circuitikz} \caption{キャパシタのラベル} \end{center} \end{figure}
ただし、文字サイズ、配置など調整が必要で\node
でフォントサイズなどを指定する。
\begin{figure} \begin{center} \begin{circuitikz} \draw(0,0) to[sC,name=sC1] (2,0); \node [font=\tiny, above left, inner sep=1pt] at (sC1.label) {$S_1$}; \end{circuitikz} \caption{キャパシタのラベル2} \end{center} \end{figure}
3. まとめ
今回はCircuiTikzでキャパシタの表示とカスタマイズについて紹介した。