3Dカメラの種類
前回の距離センサ(測距モジュール)に続いて、画像の距離がわかる3Dカメラの種類について今回は紹介する。
3Dカメラはカメラのオートフォーカスからロボットビジョン、自動運転まで幅広く使われている。
1. ステレオ方式
2眼カメラになっていて、左右の画像の視差から距離を推定する。画像自体は通常のカメラと同じ高い解像度だが、距離が遠いと視差が小さくなり測定誤差が大きくなる。
2. TOF方式
距離センサと同様に赤外パルス光の往復時間または位相差により距離を推定する。解像度は落ちるものの(640x480もあったりするが)距離が離れていても測定誤差が出にくいという特徴がある。
3. Lidar方式
一般的にはレーザ光を照射したときの往復時間で距離を推定するという点ではTOF方式だが、1本の赤外レーザ光を走査して画像にする点が異なる。直進性、光密度が高いためパルス光を面発光するTOFカメラに対してより遠くの距離が測定できるというメリットがあり、車やロボットの自動運転用のセンサとして使われる。デメリットとしては走査するため、時間ずれがある、価格が高い、機械式だと部品の消耗といったものがある。 IntelのRealSenseが代表的な例。
4. 構造化照明方式
プロジェクタなどで格子パターンなどを物体の表面などに照明して、歪みなどから奥行きを推定する。距離というより対象物の立体形状を把握する場合に使われる。
5. 単眼距離推定方式
上の方式などを用いて得られた距離情報と通常画像をディープラーニングなどで学習させておき、与えられた画像のみから距離を推定する方法。通常のカメラ画像を使って距離を推定できるというメリットがあるが、画像に映る用途によって(運転時の画像なのか、屋内の画像なのか)学習させる手間がかかる。