Texによる文書作成1 ~ Cloud LaTeXの使い方
今回から数式以外の文書作成を中心としたTexの使い方を紹介していく。数式については今まで通り"Texによる数式表現"の方で取り上げていく。 今回は、前回紹介したCloud LaTeXの操作法について紹介したい。
1. メインメニュー
Cloud Latexで新規プロジェクトを作成すると以下のような画面が表示される。(初期の文書等は書き換えている)
一番左のエリアはtexソースのファイル名および画像ファイル名などが表示される。中央は選択したtexファイルのソースが表示され、これを作成・編集していくことでLaTeX文書を作成する。一番右は出力イメージやタブを切り替えることでエラーメッセージなども確認できる。ソースを作成・編集してからコンパイルをクリックしてエラーがなければ出力イメージが変更される。ソースの保存はコンパイル時に行われるが、任意のタイミングで保存をクリックすればソースファイルが保存される。
2. ソースの編集例
新規で作成したプロジェクトのtexソースファイルは、texソースのテンプレートが書き込まれており、これを編集して使うのが一番の近道になる。以下はテンプレートの中身を編集したあとのtexソース例を示す。
\RequirePackage[l2tabu, orthodox]{nag} \documentclass{jsarticle} \usepackage[dvipdfmx]{graphicx} \title{Cloud LaTeXのテスト} \author{atatat} \date{\today} \begin{document} \maketitle \section{Cloud LaTeX} \LaTeX を用いた数式の挿入は \begin{equation} \frac{\pi}{2} = \left( \int_{0}^{\infty} \frac{\sin x}{\sqrt{x}} dx \right)^2 = \sum_{k=0}^{\infty} \frac{(2k)!}{2^{2k}(k!)^2} \frac{1}{2k+1} = \prod_{k=1}^{\infty} \frac{4k^2}{4k^2 - 1} \end{equation} 図の挿入は \begin{figure} \centering \includegraphics[width=60mm]{figures/customized_list.jpg} \caption{customized list} \label{fig:model} \end{figure} 図は図\ref{fig:model}を参照する。 \end{document}
上記のtexソースをコンパイルすると以下のようなイメージになる。
画像は左側の"+"をクリックしてアップロードを選択し、挿入したい画像をアップロードすることができる。画像がアップロードされるとファイル名が表示されるので\includegraphics{figures/ファイル名}
とすればLaTeX文書中に画像を挿入することができる。
3. まとめ
今回はCloud LaTeXの操作法について紹介した。次回以降はテンプレートのコマンドを中心にLaTeX文書の作成方法について紹介していきたい。