つれづれなる備忘録

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Texによる数式表現45~線形微分方程式の解法4

 今回はTexによる数式表現方法として、ばねなどに周期的に力を加える強制振動に関する非斉次2階線形微分方程式の解法について紹介する。

atatat.hatenablog.com

1. 強制振動を加えた2階微分方程式

 通常のばね振動の運動方程式に、強制振動を生じさせるための周期的な力:f0eiωtを加えた非斉次2階微分方程式について考える。 ここでf0は周期的に加える力の振幅(N)、ωは加える力の振動数(角周波数)をあらわす。

[tex: \displaystyle m\frac{d^{2}x}{dt^{2}} + kx =f\_{0}e^{i\omega t} ]

 \displaystyle m\frac{d^{2}x}{dt^{2}} + kx =f_{0}e^{i\omega t}

これを解くには前回示したように一般解と特殊解を求める。一般解については、

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の2階線形微分方程式(型式2)の応用の通りで

[tex: \displaystyle x(t)= A \cos (\sqrt{ \frac{k}{m} }t ) + i B \sin (\sqrt{ \frac{k}{m} } t )]

 \displaystyle x(t)= A \cos (\sqrt{ \frac{k}{m} }t ) + i B \sin (\sqrt{ \frac{k}{m} } t )

ここでω0固有振動数として以下のように定義しておく。

[tex:\displaystyle \omega\_{0} \equiv \sqrt{\frac{k}{m}}]

\displaystyle \omega_{0} \equiv \sqrt{\frac{k}{m}}

2. 強制振動を加えた2階微分方程式の解

特殊解はCeiωtを仮定して、非斉次2階微分方程式に代入すると

[tex:\displaystyle -\omega^{2}C+\omega\_{0}^{2}C=\frac{f\_{0}}{m}  ]

\displaystyle -\omega^{2}C+\omega_{0}^{2}C=\frac{f_{0}}{m}

eiωtはすべて共通なので消去でき、またk/m=ω02としている。

特殊解の振幅Cは上から

[tex:\displaystyle C=\frac{f\_{0}}{m} \frac{1}{\omega\_{0}^{2}-\omega^{2}} ]

\displaystyle C=\frac{f_{0}}{m} \frac{1}{\omega_{0}^{2}-\omega^{2}}

一般解と特殊解を合わせた解は

[tex: \displaystyle x(t)= A \cos (\omega\_{0}t ) + i B \sin (\omega\_{0} t )+\frac{f\_{0}}{m} \frac{1}{\omega\_{0}^{2}-\omega^{2}}e^{i\omega t} ]

 \displaystyle x(t)= A \cos (\omega_{0}t ) + i B \sin (\omega_{0} t )+\frac{f_{0}}{m} \frac{1}{\omega_{0}^{2}-\omega^{2}}e^{i\omega t}

となる。

3. 考察

 強制振動の角周波数ωがばねの固有振動数ω0に近づくω∼ω0という条件では、特殊解の振動振幅が非常に大きくなるということがわかる。 (計算上はω=ω0では無限大になるが、減衰項が微分方程式に含まれていないため) このようにばね定数に起因する固有振動数と外部から加わる周期定な力の振動数が一致すると、大きな振幅をもって振動する現象は共振または共鳴と呼ばれている。 共振・共鳴の現象を利用して、外部から周期的な力の振動数を変化させて、xの変動を測定することで固有振動数を調べるということもよく行われている。 ばねの運動方程式の結果は、ばねの運動だけでなく原子・分子のモデルや電気回路にも適用でき、共振・共鳴の概念も共通である。

4. まとめ

 今回はTexによる数式表現方法として、ばねなどに周期的に力を加える強制振動に関する非斉次2階線形微分方程式の解法および結果として得られる共振・共鳴の概念について紹介した。